DCMコラム『キャッシュレス新時代の潮流と戦略』 第6回【中小店舗のPOS&決済端末】|Squareが変えた“お店のレジ” ─ スマホがレジになる時代

DCMコラム『キャッシュレス新時代の潮流と戦略』 第6回【中小店舗のPOS&決済端末】|Squareが変えた“お店のレジ” ─ スマホがレジになる時代

現在、中小店舗のPOS・決済端末には、SquareやAirペイなどが普及し、現場の変化のスピードも加速しつつあります。そこで、今回は、“スマホがレジになる”時代に何が起きているのか、について考えます。

1.背景と潮流の変化:レジは“設備”から“モバイルツール”へ

かつて「レジ」といえば、大型のPOS端末が店舗のカウンターに鎮座し、導入・維持には多大なコストと専門知識が必要でした。特に小規模店舗にとっては、クレジットカード対応のためだけに高額なシステムを導入するのは大きな負担だったのです。

しかし近年、スマートフォンやタブレットを活用したモバイルPOS(mPOS)の登場により、その常識が覆されました。とりわけSquareのようなサービスは、スマホに小型リーダーを挿すだけで決済ができるシンプルな仕組みで、初期投資を劇的に軽減しました。

コロナ禍以降はキャッシュレス対応のニーズが一気に高まり、屋外イベントや移動販売などの“ポータブル店舗”でもmPOSが急速に普及。
いまやレジは、「固定設備」から「持ち運べるビジネスツール」へと進化しています。

2.代表事例と構造解説

Squareは、スマホやタブレットと小型リーダーをBluetooth接続し、クレジットカードや電子マネーの決済を即座に可能にするmPOSです。
専用アプリとの連携により、売上管理、レシート発行、在庫管理などをワンパッケージで提供し、「誰でもすぐに使える」点が最大の魅力です。

競合サービスとしては、Airペイ(リクルート)や楽天ペイなどがありますが、Squareの強みは、ソフトとハードの一体設計によるユーザビリティにあります。
特別なITスキルがなくても、“はじめてのキャッシュレス対応”をスムーズに実現できる点は、多くの中小事業者にとって非常に心強いものとなっています。

3.視点と応用

mPOSは単なる「レジの代替」ではありません。
その真価は、データによって“売上の改善”や“業務効率化”を実現できる点にあります。
たとえば:

  • 決済データからピーク時間帯や人気商品の傾向を可視化
  • 売上の曜日変動に応じた仕入れや人員配置の最適化
  • リピーターの決済履歴を活用した再来店プロモーションの設計

これらはすべて、スマホ型レジだからこそ“リアルタイム”に実現できることです。
さらに今後は、CRMや顧客管理機能との連携、電子レシート、クーポン配信など、「売る仕組み」全体の一部としてPOSが機能する世界が広がっていくでしょう。

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2025年6月16日